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映画みよっ。

映画のアレコレをつらつら書いていきます

『八重子のハミング』

邦画

10月29日から山口で先行公開される映画『八重子のハミング』。東京で公開するのは2017年。上映されているのに観られないのがつらいと思いつつ、この素敵な話をたくさんの人に観て欲しいので早めにご紹介します。

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自分で「素敵な話」と書きつつ、”素敵”と言っていいのか考える。軽く言っているつもりはないんだけれど、文字にしてしまうとなんだか違う。石崎誠吾さんが妻・八重子さんに贈った三十一文字の歌には愛情や切なさや苦しさや、いろいろなものが詰まっていました。

それをどんな風に佐々部清監督が映像にしたのかが楽しみであり、ちょっと怖くもある。これまでもアルツハイマー病を描いてこられた佐々部監督だから、今回もまた胸を抉られるような痛みがあるんだろうな、と思う。

 

『八重子のハミング』

<ストーリー>

山口県のとあるホール。「やさしさの心って何?」と題された講演。
妻・八重子の介護を通して経験したこと、感じたことを語る白髪の老人、石崎誠吾。

「妻を介護したのは12年間です。
その12年間は、ただただ妻が記憶をなくしていく時間やからちょっと辛かったですいねぇ。
でもある時、こう思うたんです。妻は時間を掛けてゆっくりと僕に お別れをしよるんやと。
やったら僕も、妻が記憶を無くしていくことを、しっかりと僕の思い出にしようかと…。」

 誠吾の口から、在りし日の妻・八重子との思い出が語られる。
教員時代に巡り会い結婚した頃のこと、八重子の好きだった歌のこと、アルツハイマーを発症してからのこと…。

かつて音楽の教師だった八重子は、徐々に記憶を無くしつつも、
大好きな歌を口ずさめば、笑顔を取り戻すことも。
家族の協力もあり、夫婦の思い出をしっかりと力強く歩 んでいく誠吾。 

山口県萩市を舞台に描く、夫婦の純愛と家族の愛情にあふれた12年の物語。

 

 

……予告を観た時点でもう苦しかった。
特に1つ目は自分が言われているようで、もう1つは自分が言ってしまったようで……。

 

「あんたの命を助けるために八重子さんが病気になったんよ」

そう言われたら、どうすればいいんだろう。もう、自分を責めるしかない。病気になったのが大切な人であればあるほど自分が許せなくなる。病気や命を「あなたのために」と言われるのはあまりにも重い。たとえ夫婦でも、親子でも。そういう意味で言ったのじゃないとしても、言われた人にとっては一生続く。
石崎誠吾さんはこの言葉の呪縛から抜け出せたのかな? それともずっと縛られていたのかな?

 

「しっかりしてよ。こっちまでおかしくなる」

言った本人も本当につらかったと思う。でも、つらくても悲しくても言ってはいけない言葉がある。相手も周りも自分すらも傷つくから。それでも耐えきれなくて叫ぶように言ってしまうことがある。彼女の近くに叩いて、怒ってくれる人がいて良かったなと思う。そうじゃないともっと大きなしこりになってしまっただろうから。言ってしまったことは取り消せないけれど、まだ救われた気がする。

 

そんな感じで、予告ですでに号泣してしまった……。

今までアルツハイマー病の人が周りにいなくても、まったく自分には関係ないと言い切れる人はいないと思う。先はわからないし。だからといって自分や周りがそうなった時を考えてとか言うつもりはない。だって観かたも、考え方も、感じ方もそれぞれ違うから。
でも、原作を読んで、予告を観て、この夫婦の12年間の軌跡を観たいと思ったし、たくさんの人が観るといいなと思った。それで、観た人がどんな想いを持ったのか知ることができるのも映画のいいところだと思うな。

 

【追記】

佐々部監督がツイッター
映画『八重子のハミング』〝いいね!〟が1000人を超えた。。。嬉しい!
公開までの目標を達成です。県内先行の動員目標は5万人。
1000人が50人に広めてくれると達成だ!!

と、つぶやいてたので広めたくなった(笑)。 

佐々部 清 - 映画『八重子のハミング』の Facebook